足場パイプで作る移動書棚

書棚はインテリアのイメージを
左右する重要アイテムのひとつ

インテリアのイメージを大きく左右する家具の中に書棚があります。サイズも大きく設置することでインテリアの雰囲気が大きく変わるのが書棚の特徴と言えます。また好みの書籍をディスプレイする棚という性格上、オーナーの好みのデザインを選んで書籍の表紙や背表紙のデザインともマッチさせるのもインテリアの楽しみ方のひとつです。

しかし、大容量の書棚はとにかく大きな家具になり、設置場所が限定される傾向にあります。そこで大型の書棚を移動式にしたアイデアに注目してみました。この書棚は先日取材に訪れた東京・代々木上原にある「シラントロ」(スペイン、メキシコ料理などを中心とした食事メニューや、多彩なお酒を楽しめるバル)の店内に置かれているものです。店主自らがパーツやサイズなどを厳選して作ったものです。

移動式の大型書棚をDIYして
パーテーションとして利用する

シラントロ」の店内にはいくつものテーブル席が設けられています。中でも窓際に設けられたテーブル席は少し奥まった位置にあり、ちょっと隠れ家的な雰囲気のあるスペースです。ここにお客様を案内した際に、視線を遮るためにパーテーションとして利用しているのが移動式の書棚です。書棚のデザインもインテリアにマッチしているため、設置することで店内の雰囲気を損なうことがないのもこのアイデアの優れている点です。

建築用の足場パイプを使った
自由度が高く高耐荷重の書棚

この書棚、使用している部材や作り方にも特徴があります。フレームとして使用しているのは建築現場で用いる単管パイプ(足場パイプなどとも呼ばれる)です。単管パイプには直行や自在などのクランプが用意され、パイプとパイプを自由自在に組み合わせて固定できる構造になっています。これらの既成のパーツを組み合わせることで好みの形状&サイズの骨組みを作ることができます。自宅の部屋サイズに合わせてパーツを選んで組み合わせて作ることができるので、設計の自由度が高いのも魅力と言えるでしょう。

また建築現場の足場としての利用に耐えるために強度も十分。書籍を大量に収納した場合、かなりの重量になることからこれも重要なポイントです。書棚の下部には足場パイプ専用に設定されているキャスターも装備。ひとつあたり百数十キロもの耐荷重を持つキャスターなども用意されているので、重量物である書棚で押しつぶされることなく、軽く移動できるのもこのキャスター装備のおかげです。

シルバーの無骨な単管パイプとウッドの書棚の組み合わせもおしゃれですが、パイプに好みのペイントを施すなどしてアレンジを施しても良いでしょう。パーツが豊富で耐荷重が高い単管パイプ関連の部材、書棚を作るには絶好のセレクトとなりそうです。

 

「シラントロ」
スペイン語で“パクチー”を意味するシラントロを店名にしている同店、パクチーを使った料理も数多く用意する。スペイン、メキシコなどのラテン系各国の料理を知り尽くしたシェフが作るメニューは絶品です。ワインをはじめ料理に合うお酒も幅広く用意されています。おいしい料理とお酒に加えて、おしゃれな内装を堪能しに出かけてみてはいかがでしょう。

住所 東京都渋谷区西原3-2-4 フロンティア代々木上原3F
TEL 03-6416-8001
営業時間 【月〜金】12:00〜15:00 (L.O.14:30)
18:00~25:00 (L.O.24:00)
【土日祝】17:30〜25:00 (L.O.24:00)
定休日 不定休