DIYで金属コーティング

本物の金属皮膜を木や金属に
コーティングする魅力の素材

先日、東京ビッグサイトで開催された建築・建材展2018に出展していた「アイチ金属」で気になる新素材を見つけたのでリポートしてみましょう。新素材の名前は「Vero Metal(ヴェロメタル)」

この素材は塗装するだけでどんな素材でも金属特有の風合いを出せる特殊メタルコーティングです。溶剤の中に本物の金属粉(95%以上が金属)が入っているので金属“風”ではなく、あくまでも本物の金属を極薄く塗布するイメージ。鉄、真ちゅう、銅、錫、アルミなどさまざまな金属のバリエーションが用意されているので施工する場所やデザインに合わせてチョイスが可能です。

塗装を施す下地は木や金属、ガラスや樹脂などに対しても施工が可能です。ヴェロメタルを処理するだけで金属の質感を再現できるのが特徴です。ドアやサッシ類などもヴェロメタルを塗って金属の質感を表現することもできます。またリビングのイスや家具などに銅や真ちゅうなどのヴェロメタルを塗れば家具類を劇的に模様替えすることだってできるのです。

ハンドメイドユーザー向けの
DIYキットも用意されている

またヴェロメタルにはハンドメイドユーザーにも嬉しい「DIYキット100」が用意されているので、“試しに使ってみたい”“小物類で試してみたい”といったユーザーにも手に取りやすいのも特徴です。このキットにはヴェロメタル(7種類から選べる)の他、溶剤と金属粉末を混ぜるカップやかき混ぜ棒、コーティングに使用するスポンジ、スチールウールが入っています。1回の使い切りサイズで、携帯のカバーであれば4枚程度が塗れる量です。

施工の方法は簡単、ヴェロメタルの金属粉と溶剤をカップに取り出して良く混ぜ合わせた上で、付属のスポンジを使って塗っていきます。24時間程度で完全に乾燥します。その時点では表面に樹脂の膜が生成されるので、これを付属のスチールウールを使って磨いて落としていきます。すると下から金属の皮膜が現れてきます。さらにサンドペーパーなどを使って磨いたり、コンパウンドでお好みのポリッシュ加工を施せばぴかぴかの金属表面を作ることもできます。

金属皮膜をエイジング処理すると
個性的な表情を作ることができる

さらにヴェロメタルの特徴はエイジング加工にも対応する点でしょう。この製品の金属皮膜は本物なので酸を掛けることで酸化させることができるのです。酸性の家庭用洗剤などをヴェロメタルを施工した表面に掛けて時間を置くと酸化がはじまります。適度な酸化で鉄ビサや緑青の風合いをリアルに再現することもできます。使い込まれた金属の風合いを出すには適度なエイジング処理を施すのも良いでしょう。

また鉄のヴェロメタルを選んで施工すれば鉄の特性をそのまま施工面にも受け継がれるので、マグネットもひっつきます。トビラや家具類などに施工すると面白い効果が得られます。

ただ塗るだけではなく、金属の特性を生かしてエイジング処理を楽しめるのもヴェロメタルの魅力でしょう。施工場所も選ばないので自分ならではのアレンジで金属テイストを室内の要所に取り入れるのも面白いでしょう。木製の古びたドアが重厚なアイアン製のドアに早変わりするなど、アイデア次第で部屋のリノベに活用できる素材と言えるでしょう。

アイチ金属
「Vero Metal(ヴェロメタル)」