壁紙を塗装でリフレッシュ(前編)

天井クロスを張り替えず
専用塗料でリノベする

築年数が古くなると、部屋の各部分が傷んできます。そんな時に補修やリフレッシュ程度であればDIYでできる作業も多いでしょう。今回取材した埼玉県にお住まいのKさんは、自宅マンションの天井の黄ばみが気になって、DIYでリフレッシュを実施していると聞いたので取材も兼ねてお手伝いに出かけてきました。

現場の部屋に到着すると天井はクロス貼りでかなり年季の入った状態です。本来ならばすべてはがして張り替えるのが定石なのでしょうが、Kさんは少しでも手軽にリノベしたいと考えたようです。

そこで見つけたのが壁紙・クロス用の塗料でした(商品名:水性 かべ紙・クロス用 メーカー:カンペハピオ)。

水性の壁紙・クロス用塗料で
張り替え無しに天井を処理する

最大の特徴はクロスの上からそのまま濡れる塗料であること。また水性なので扱いが比較的簡単なことでした。すでにKさんは実際の天井でテスト済みで、うかがった時点ですでに一部分はこの塗料が塗られた状態でした。当初はローラーを使って広く薄く塗ることを考えたようですが、下地の色を完全に隠して、今回塗る塗装色である「ミルキーホワイト」(オフホワイト系のカラー)にリニューアルするには“若干の厚塗り”が必要だと感じたようでした。

そこで、塗装の厚みを適宜に調整できるハケ塗りで少しずつ仕上げていくことにしたのです。手間は掛かりますが塗装後の仕上がりは美しくなるので、時間を惜しむことなく作業を開始したのです。

部屋の各部は念入りに養生し
塗装に集中する環境を作る

最初の作業はマスキングと各部の養生です。水性と言えども塗料が付着して乾燥してしまうと拭き取るのは難しいので、部屋の各部は養生していきます。今回は壁の直下にあるエアコンの室内機もビニールを使って養生。万が一養生していない部分に塗料が付いてしまったら、すぐに濡れたウエスなどを使って拭き取ると良いでしょう。乾燥前なら比較的簡単に除去することができます。

キッチンにある廃品を使って
塗料のトレーを代用するアイデア

いよいよ、塗りの作業に入ります。ここで活躍したのが豆腐のプラスチック容器でした。塗料を受ける使い捨ての小さなトレーが欲しかったKさん、キッチンで捨てられていた豆腐の容器を見つけて使いことにしました。サイズ的にもぴったりで、遠慮無く使い捨てられるのも良いところです。

塗装をはじめる際には十分に換気に気をつけて作業を開始しましょう。乾燥時間は1~2時間程度なので、その時間も逆算して作業を始めるといいでしょう。重ね塗りをする予定であれば、十分乾燥させた上で次の作業を行うようにしましょう。

水性塗料を少し厚塗りして
下地を完全に隠す方法を採用

塗装作業を実際に始めてみてKさんが感じたのは「少し厚いかな?」と思うほど厚塗りするのが今回のケースでは適しているという点でした。塗りむらを出さないようにと薄く塗ると下地が透けるため、何度か重ね塗りをしなければならず、結果的にはかなりの時間ロスになってしまっていたのです。この塗料はある程度の厚塗りをしてもムラになりにくく、きれいな仕上がりが確保できたので、少し厚いかな? と思う程度で塗り進めていくのが効率も良く、仕上がりも美しくなることをKさんは作業中に感じたと言います。

次回の後編では塗装作業のその後について紹介していきます。

カンペハピオ

「水性 かべ紙・クロス用」